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社員のつぶやき

シロアリの本質的なシーズンは真っ只中

2024-07-01
カテゴリ:シロアリ
東北において一般的には、ヤマトシロアリの翅アリが出現する5~6月が
シロアリのシーズンと謳われていますが、実際は翅を落とした生殖虫が土中に潜り、
日の当たらない場所で新たな群れを増やしながら食害を拡げていきます。
とくに梅雨時期から秋季にかけて、高温多湿な環境下では活発に動き回り、
群集の数にもよりますが、かなりの速度で食害が進んでいきます。
以下の写真は6月初旬に撮影したもので、
木造アパートの修繕の際に壁材を剥がしたところ、
翅アリの出現は確認されていませんが、
多数の職蟻と木材の深部まで進行した食害が確認されました。
木造アパートの一室で、落下しかけた換気扇を修繕する際に壁材を剥がした状態。
外壁の亀裂からの雨漏りや水漏れ等が原因で木材が湿潤な状態となっており、1階の天井付近までシロアリの食害及び活動痕跡が見られる状況でした。
換気扇周りの木材の食害状況。
日本の南方に生息するイエシロアリとは異なり、東北地方に生息するヤマトシロアリは水を運ぶ能力をもちませんが、多湿な環境下では2階まで食害が及ぶことがあります。
シロアリの食害及び蟻道。
比較的軟質な木材は大部分が食害されていますが、硬質な柱は柔らかい部分のみ食害されていた様子です。
大部分がシロアリに食害された木材を拡大した様子。
深部まで食害が進行した部材は元の役割・機能を果たせないため、修繕の際は基本的に全交換となります。
今回の事例では早急な駆除が要求されたため、
開口した状態で部分的な薬剤散布による防腐防蟻処理を実施しましたが、
根本的な蟻害防止のためには建屋全体を対象とした措置が必要不可欠となります。
翅アリが出現する段階になると、すでに致命的な被害を受けている可能性が高くなりますので、
築年数が経過した建物や、雨漏り・水漏れ等の心配がある場合には、
積極的に専門業者へ調査の相談・依頼をされてみた方が良いかもしれません。
(T.S)
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